テレビを見ると避難所を取材していました。
物資を待つ大人や子供達。
そこへ馬鹿でかい音の馬鹿でかいヘリがやってきて、もっと馬鹿でかい野郎達があらわれて
もっともっと馬鹿でかい物資を置いて、「We love japan!」と馬鹿でかい手で握手。
そして馬鹿でかい音と風で帰って行きました。
物資を開けると中に入っていたのは馬鹿でかいリステイン。
避難していた人達は「・・・何言ってるかわからないけどサンキューって言いました。これなんですかね・・・?」
僕の好きな大人や先輩はMADE in U.S.Aが大好きで
直撃した世代の人もいればその下で育った人もいる。
年代は様々だが、全員に言えるのは
妄想や憧れが凄くてちょっとおかしい。
何より頑固で人の話を聞かない。
きっとアメリカの何かにガツーンと撃たれて記憶喪失にでもなったのだろう。
そのぐらいに好き過ぎる。
でも今僕は分かる気がする。
避難所にやってきた馬鹿でかい野郎達はアメリカ兵。
中には典型的なお祭り野郎もいるだろう。
フルメタルジャケットのハートマン軍曹みたいなのもいるんじゃないか。
「怖いかウジ虫ども!」
「サー!イェッサー!」なんて言いながら。
あのでかさと行動力を見せつけられて避難していた人達はどう思っただろうか。
その子供達はもしかしたらアメリカに憧れるかもしれない。
大きくなったらアメリカに行きたいというかもしれない。
僕らも空を飛ぶ頼もしい世界中の友人達に大きな影響をうけている。
僕らも空を飛ぶ頼もしい世界中の友人達に大きな影響をうけている。
僕の好きな先輩や大人達の様に。
そして大人になって歯磨きをする自分の子供に言うのだろう。
「馬鹿野郎!リステインを忘れるな!!」と。
今東北の空にはたくさんのヘリが飛んでいて、
世界中の救援隊が集まっています。
中には非公式の部隊や国もあるんじゃないか。
彼らの活躍がテレビに映る事はあまりない。
今は政治の事はわからない。
あの日僕らは真っ赤な色のリステインでさえ本当に欲しかった。
あの日に見た物は、
経験した者にしかわからない現実だった。
鳥が飛んで行き、その鳥の羽の様な雪が降っていた。
ある人は止まった信号と吹雪の中守らなければいけない人の元へ車を走らせ
ある人はがくがく震える膝を持ち上げ
めちゃめちゃになった部屋へ愛する者を助けに戻り
めちゃめちゃになった部屋へ愛する者を助けに戻り
ある人はその両手に一生の後悔を抱えただろう。
僕らはかつてない経験をしています。
かつてない不安とかつてない優しさに包まれています。
それが毎日毎日続く。
朝になる度に自分の身体が無事なのを実感する。
緊張と違和感におかしくなりそうになる。
緊張と違和感におかしくなりそうになる。
だけど僕らは絶対に負けない。
一日がどれだけ尊いか知っているから。
世界が僕らがどうやって立ち上がるのかを見ているから。
何より本物の大馬鹿野郎達が見せてくれたから。
僕もおじさんになって言うのだろう。
「馬鹿野郎!チョコワに牛乳は入れんじゃねぇ!!」と。