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福島市立図書館


「ダヴィッドの石」


フランスの作家ル・クレジオの短編小説『ダヴィッド』は、
聖書のなかにしばしば出てくる「石」の話をもとにした圧巻のパロディー。

説明しよう。

この作品では、
幼い少年ダヴィッドが中心人物。
ところがいきなり冒頭部分で、
ダヴィッド一家の大黒柱、
トラック運転手の父親が事故で既に亡くなっており、
一家は「肌に貼りついたずぶ濡れの衣」どころか、
「脱ぎ捨てることもままならぬ皮膚」さながらの極貧状態に陥っている。

やがてそうした貧困に日々苦慮している母との係わりにも嫌気がさして、
いくらかすでに〈グレ〉ていた十四才の兄がついに家出をしてしまう。

喧嘩が強くて頼りになる兄の出奔、ーーーーこれにダヴィッドは
いたく傷つき、取り残される母の孤独や悲しみを気にしながらも、
「天使の翼」が透明に舞っているような或る晴れた日に、
揺るぎない決意のもとに
兄を捜して見知らぬ街へと飛び出してゆく。
しかしその時、大きな不安に打ち克つために、
かつては母が枕元で繰り返し読み聞かせてくれていた
「名前も同じの、大好き」なダヴィデ王の
巨人ゴリアテを打倒した逸話にあやかり、
一個の小石を
〈心の支え=護符〉として
パンツのポケットにしっかり忍ばせて。・・・・ところが、
無一文のダヴィッドは、その二日後には空腹についに耐えかね、
スーパーのレジのお金を隙を狙って盗みにかかる。
だが、それに気付いた〈巨人〉の店員に腕を厳しくねじ上げられて、
彼が終始握りしめていた〈心の支え〉は、
タイル床に無残にもころころ転がる。
彼はその場で取り押さえられ、
店の事務所で名前や住所を訊ねられるが、
中世の聖杯探求の堅忍不抜の騎士さながらに、
店員たちには頑強な黙秘をつらぬき、
「涙の分厚い靄」の彼方に
何処とも知れない「兄の隠れ家」を睨みつづける。
もしも「隠れ家」が兄のいる少年院なら、
そこへ〈送られる〉ことを敢えて望みつつ。

☆    ☆    ☆

さても
ル・クレジオの
子供の心臓と同じリズムで脈打つ心臓・・・・・このことは
ダヴィッドが見知らぬ街中で完全に〈迷った〉ときに
〈迷った〉などとは決して書かず
たんに
「前方も後方も同じように見えた」
と記している僅か一カ所だけからでも
赫奕(かくやく)として判ることだろう。

ああ、たいへんだ、どうしよう・・・・ドキドキ、ドキドキ!

・・・・・ところで・・・・ここで大急ぎで自問するなら・・・・・
幼いダヴィッドの
床に転がった小さな石は
〈敗北の石〉としてしか読めないのだろうか?

いや、
あの〈石〉は
酷(むご)いながらも安価な勝ち負けとはまったく無縁の石であり
ダヴィデ王の狙いたがわぬ石ともちがった
なんとも不確実なものへ向けての
なんともまばゆい最初の一歩への
根源からの誘い(いざない)の石でもあることだろうよ。

言葉Y先生、写真K

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2012年4月20日金曜日

東京2

「ここ何処?」

いつもそこを通る人でも写真で見ると気付かないもの
それは誰にでもあることだ
いったい普段どれだけのものを見過ごしているのだろう
大切なことやどうでもいいことが通り過ぎていく

「ここが何処なのかは別にどうでもいいでしょ?」

どうでもいいかどうかは自分で決めることだけど
こうして見つめなおすことは結果がどうあれ大切なことだよ

2012年4月19日木曜日

泉付近


2012年4月18日水曜日

東京1

プリントした地図を片手に仲間と東京を歩き回った
福島ではようやく桜が満開をむかえようとしているのに
東京では既に散り始めていた

今はひとことだけ...
...みなさん感謝しています

「団結せず それぞれが 誠実に」


当たり前だけど福島と違うのは人の多さ
福島では風景や建物ばかり撮ってしまうのに
東京では人ばかりを撮ってしまう
あっという間にフィルムを使い切ってしまい
予備ももって来なかったのでビックカメラで買う始末
というわけでしばらくは東京スナップの投稿を
合間合間に入れていきます

帰りの新幹線ではビール
乾杯して間もなく友達が飲んでいた500mlのビールが泡を吹いて飛び散った
通路を挟んで隣の席にいたおばさんの
「ひゃっ」という小さい悲鳴が今でも耳に残っている
友達がナプキンを取りにいっている間
缶ビールを両手に持ちびしょ濡れになった床に足をついていた私は
次々に乗車してくる人たちの冷ややかな視線を一手に浴びた
これは中学生の時に大失態をやらかしてクラスメイト全員から受けた
冷ややかな視線とまったく同種のもので残酷な想い出が蘇ってきた
また新幹線が走り出すとこぼれたビールが前後左右に広がっていき
友達が戻ってくる前に周りの人たちの足下へ
ビールが辿り着いてしまうのではないかと心配でヒヤヒヤしていた
そして事態が鎮静化してからはビールを全然飲めてないのに
酔っぱらってるかのように二人で先刻のアクシデントを振り返り
福島に着くまでニヤニヤ笑っていた

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