・外部被曝
・内部被曝
・体表面汚染
放射線影響を考えるときのポイント
1 線量の大きさ
急性の身体的早期影響には「しきい値」(境界線)があり
それ以下での影響は発生しない。
身体的影響の晩初影響のがん、遺伝的影響には「しきい値」はないと考えられているが、線量が少なければ発生の確率も小さくなる。
さらに、がんは50mSv以下、遺伝的影響についてはいかなる被曝でも、疫学上は人での影響の増加が確認されていない。
2被曝の部位
大量の放射線被曝を受けても、影響が問題になるのは被曝した部位だけに限る。
例えば、手だけの被曝では赤色骨髄がないため白血病等の影響は心配がない。
3被曝の範囲
全身に被曝すれば死に至る様な大量の放射線でも、
体の一部だけの被曝であれば、局所の急性障害で済む。
全身被曝か、それとも急性被曝かは、放射線影響を考える重要なポイントになる。
4被曝の機関
大量の放射線でも合計が同じなら、連続的あるいは何回かにわけて被曝(慢性被曝)する方が、一度に被曝(急性被曝)するよりも一般的に影響は小さくなる。
これは人に備わっている修復、回復機能によるもので、放射線治療ではこの性質を利用して分割照射が行われる。
(図:「原子力・エネルギー」図面集2004-2005)