2012年8月17日金曜日

デジタルかアナログか...

震災以降から毎日続けているこのブログ
「福島の写真」を主体として欠かさず続けている
そういえば最初に撮ったものは何だっただろう
はっきりとは思い出せないけれど
何を使って撮影したかは記憶している

それはフィルムカメラだった
それから次にやや高性能なデジタルカメラ
初期はこのデジカメを主に使っていたっけ...

しかし毎日続けていると当然のことながら
なにもかも撮りたくない日がある

みんなと同じように
色々あるのだ...

そんな時にデカいデジカメを
ぶら下げて出かける気力は毛頭ないし
お繊細なフィルムカメラで
スナップなんてもってのほかだ

そんな日がくるのは
多少なりと覚悟していたから
気が乗らない時には
そこらの田んぼや道路をただ撮った

ただの記録なんだから

やる気のある時でもスタンスは変えずに
平然とできるもの(被写体)には平然とした態度で
作為的な写真を撮ることはしなかった
そんなだと身体もブログももたないし
ぼくらは誰でもなくて
誰かになりたいとも思ってなかったから
ただひたすら記録に終始してきたわけです

あれから1年以上の時が経って
たくさんの人や土地の支えを受けて
ぼくらもひとつ区切りをつけることができた

そしてこのブログがあることで少しは何かを支えられた
それを実感できる機会もあった

続けていてよかった
続けていたからこそだ

そこで
このブログがより気軽に続けられるように
最近では「やや高性能なデジカメ」は重たいし嵩張るので
全然使わなくなった
フィルムカメラはたまに使うけれど
携帯電話のカメラや低価格なコンデジでの撮影が多い
最近フラットな写真が続くのはそのためだ

コンパクトで写りもそれなりなら
それ以上は要らない

だってシャッターチャンスは突然なんだ

いきなりやってくるチャンスを前にして
カメラバッグから掌より大きいカメラを取り出して
ピントと露出を合わせてる時間はない
それならポケットに収まりスイッチひとつで撮れてしまう
携帯やコンデジの方が当然重宝するのだ

誰かを撮るときだって相手にとって威圧感が少ないし
こっちのプレッシャーもない

だがしかし
気持ちと時間に余裕があって純粋な欲求に満たされて
なにかを掴めそうなときに使うのは
お金も時間もかかるフィルムカメラなのだ
(滅多にこんな瞬間はないけれど...)

そしてあがってきたものを見て
たいてい「幻想だったか」と嘆いて
しばらく棚にしまっておく

その間に携帯やコンデジで撮った写真をみて
「これで全然いけるな」なんて思って
しばらく撮るけど
やっぱりフィルムが恋しくなり
いつのまにか握っている

「それは来るべき瞬間のためだ」

なんて考えながら帰宅途中に
とんでもない景色に出会ったりする!!

そんな時に使うのは
もちろん携帯なのだ