「36枚撮りではとても足りない」
宮下町でフィルムカウンターを見てそんな風に思った
すぐ近くへ行けばフィルムは売っているし
時間も天気もまだまだ余裕がある
色々実験したくもなってきた
暫くどうしようか迷って、やめた
それでは終わりがなくなってしまう
最後の撮影場所は最初から決めていた
それは県庁の裏の阿武隈川である
撮りたい風景があった
しかしここに来た時点で残りのフィルムは3枚
結局目標としていた風景を撮る前に巻き上げレバーは動かなくなった
格好付けようったって無駄だったのである
明日でFriend Fukushimaは休止する
悔いのないように外へ出たはずが今ひとつな盛り上がりになってしまった
そういえば友人が言っていた
二年ではなく二年一ヶ月で休止することに対し「それもらしいね」と
そしてそのあと「らしく、続けちゃえば?」と
そうしたいのは山々だがやはり無理である
写真を現像してそれは明らかだった
36枚で足りないと言いながら
この「らしさ」にも様々なkenjiの視点が必要なのである
今日の企画をFriend Fukushimaの二年一ヶ月に捧げたい
集大成のつもりもなにもなく始めた企画だったが
なんとかやりきれた気持ちではいる
見ている方にも何か気持ちのようなものが伝わればと思う
何度でも言おう
カメラ片手に福島を歩いてみて欲しい
36枚撮りではとても足りない徴で福島は溢れているから