俺たち(?)ニンゲンさんどもは
朝
目覚めるたびごとに
ロープのうえを向う側から歩いてくる
おのれの盲目の分身に
いつでも〈乗っ取り〉されていて
〈モノ〉や〈コト〉らが
〈このように在って他でない〉ことに
何らオドロキもせず生きている。
しかも
その種の〈当然〉に
ひっきりなしに
躓きながら、
-----つまり
カフカがノートに記していたような
破壊的な真実の「ロープ」
-----すなわち
「高い空中」に
ではなく
「地面すれすれに
張り渡された真実のロープ」に
それと知らずに
ひっきりなしに
足をとられながらだ。
言葉Y先生、写真K